驚愕!現代人が「食べてる」プラスチックの量が…大腸へ及ぼす悪影響と予防法とは?

石黒です。

今日はマイクロプラスチックの対処法について話したいと思います。

マイクロプラスチックとは、空気、水、土壌などに存在する微小なプラスチック粒子のことです。

グローバルな経済活動の結果、マイクロプラスチックは世界中のどこにでも見られるようになりました。国連環境計画(UNEP)では、水に溶けない5ミリメートル以下の粒子をマイクロプラスチックと定義していますが、これよりもさらに小さいナノプラスチックもあります。

海や大気、飲料水など、様々な場所にこれらのプラスチックが含まれているのが問題となっています。最近の研究で、マイクロプラスチックが人体に悪影響を及ぼすことが明らかになり、これを無視できない問題として取り上げられています。今回は、この見えないレベルのプラスチックをどのように取り除くかについて、研究論文を紹介します。

【研究結果】体内のプラスチックを取り除く方法

「Environmental Science & Technology Letters」誌に掲載された中国での研究によれば、水を煮沸することで、水中のナノマイクロプラスチックを約90%減らすことができると報告されました。

この研究では、硬度の高い水(硬水)にナノマイクロプラスチックを加えて5分間沸騰させ、その結果を観察しました。使用されたプラスチックは、一般的なポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどです。実験の結果、カルシウムが豊富な硬水中の炭酸カルシウム結晶がナノマイクロプラスチックと結びつくことが発見されました。

さらに、この水をコーヒーフィルターで濾過することで、プラスチック粒子を効果的に取り除くことができました。

硬水の場合、90%、軟水でも25%のプラスチックを除去できることが分かりました。マイクロプラスチックが人体に及ぼす影響についてはまだ完全には理解されていませんが、2022年の研究では、マイクロプラスチックの摂取が大腸の腸内細菌に大きな変化を引き起こすことが報告されています。

マイクロプラスチックの人体へ与える怖い影響

マイクロプラスチックの人体への慢性的な曝露は、消化器系の疾患、内分泌機能の問題、肥満、心血管疾患、さらにはアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の原因となる可能性があると、近年の研究で報告されています。

これは、マイクロプラスチックが長期にわたって人体に悪影響を及ぼすことを示唆しています。特に経済的に恵まれない環境や加工食品を多く摂取する場所に住む人々は、マイクロプラスチックへの曝露が多いことがわかっています。

マイクロプラスチックは空気中、水中、土壌中、さらには建物の壁の中にも存在し、その量は増え続けていて、減少することはありません。したがって、人々がマイクロプラスチックを摂取する機会は増える一方です。これに対抗するため、簡単で効果的な方法として、水を煮沸することがマイクロプラスチックを除去するのに有効であることが示されています。

これは、社会が生み出した問題に対処するための一歩となります。

マイクロプラスチックから守る食品や食材とは?

マイクロプラスチックの除去に関する研究は進んでおり、特にその悪影響は腸内細菌に及びます。
そのため、プレバイオティクスやプロバイオティクスなど、腸内細菌の健康を促す食品がマイクロプラスチック対策に有効です。

例えば、ぬか漬け、味噌、納豆、キムチなどの発酵食品や、玉ねぎ、ニンニク、バナナなどの食物繊維を豊富に含む食品が良いエサとなります。また、緑茶やベリー類、葉物野菜に含まれるポリフェノールも、腸内細菌をマイクロプラスチックから守るのに役立ちます。

さらに、活性炭やベントナイトクレイ、ゼオライトクレイなどの吸着材を使用して体外に毒素を排出する方法も効果的です。ナノマイクロプラスチックはポリスチレンやポリエチレンなどのプラスチックを吸着し、ろ過することで除去可能です。動物実験では、マイクロプラスチックの悪影響が腸内細菌だけでなく、代謝異常やリーキーガット症候群を引き起こすこと、さらに母体から子や孫の世代にも影響を与える可能性があることが報告されています。

これは、私たちだけでなく、将来の世代にも影響を及ぼす問題であることを示しています。

人工関節にも影響が起きる可能性

最近の研究では、微小なプラスチックが人体に異なる反応を引き起こすことが分かっています。特に、人工関節を使用する際、ポリエチレンの成分が含まれていると、その成分が関節周りで炎症を引き起こし、骨を溶かすことが報告されています。これにより、現在の人工関節は金属成分を多く使用するようになっていますが、過去の人工関節ではナノプラスチックへの暴露が高かったとされます。これは、科学が進むにつれて後から悪影響が明らかになる例が多いため、既に人体に影響があるとわかっているプラスチック類は可能な限り避けるべきです。

通常の水道水ではプラスチックが取り除かれていない可能性が高く、浄水器の使用とその水を煮沸することが推奨されています。煮沸は塩素やトリハロメタンを除去するだけでなく、プラスチックも取り除く効果があるため、健康管理に有効な対策と言えます。

ぜひ、水を飲む際にも気を付けてください。

以前、ペットボトルについてプラスチックの危険性があるというお話を動画にしていますので、そちらも合わせてご覧ください。以前の動画はこちら⇒ https://www.youtube.com/watch?v=d0oLNCQNeek

※この記事は、下記の動画を要約したものです。
 詳しく知りたい方は、下記の動画をご覧ください。

合わせて他の記事や動画もご覧ください。(本ページの下部からご覧になれます。)