【超危険】中途半端な知識でファスティングすることの危険

石黒です。

今日は最近、救急車で運ばれてきた患者の例を共有したいと思います。

この患者は5日間のファスティングを経て、めまいとふらつきで当院に運ばれました。驚くべきことに、このファスティングはLINEでの素人ではないかと思われるぐらいの指導で、酵素ドリンクとお茶のみで行われていました。この事例から、ファスティングには適切な知識と注意が必要だということをお伝えします。

ファスティング、特に長期間食事を摂らないことは、体重減少という短期的なメリットをもたらすかもしれませんが、栄養失調や筋肉減少など、重大なリスクを伴います。特に、ビタミンやミネラルの欠乏は深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。例えば、ビタミンC不足による壊血病や、ビタミンB1不足による脚気などが挙げられます。

ファスティングを行う際は、ビタミンやミネラルなどの栄養素を補給することが不可欠です。しかし、安易なファスティングや商業的な目的で推奨されるファスティングは、体にとって大きな負担となり得ます。特に、心不全の患者にファスティングを行わせた結果、致命的な不整脈を引き起こした症例も報告されています。

健康を目指す上で、ファスティングは慎重に、適切な正しい方法のもとで行うべきです。短期的な体重減少よりも、栄養バランスの取れた食事と適度な運動による健康的なライフスタイルが、長期的な健康維持には遥かに有効です。もしファスティングを考慮する場合は、専門家から正しい方法を学びぎ、体への影響を十分に理解した上で、安全な方法を選択しましょう。

ファスティングは特定の健康状態の人には適さない場合があります。肝不全、腎不全、甲状腺機能亢進症、妊娠中や授乳中の女性、コントロール不良の糖尿病患者などは、特に注意が必要です。こういった方がファスティングを行う前には、医師と相談し、個々の健康状態に応じた適切なアドバイスを受けることが重要です。

最近流行っている高額商品のようなものは、多くの人が元の生活パターンに戻った際、過食に走りがちで、結果として体重が元に戻るか、場合によってはさらに増加する傾向にあります。

このような結果を避けるため、断食ではなく、低カロリー食やビタミン剤を取り入れた栄養管理を適宜行うこと、または1日のうち数時間の間欠的ファスティングを行うことが安全かつ現実的なアプローチとされます。

この方法ならビタミン不足やリフィーディング障害のリスクを最小限に抑えられ、長期的に健康を維持することが可能です。

短期的に急激に体重を落とすことは、体に大きな負担をかけるため、ファスティングの危険性や対処法について十分な知識を得た上で、専門家の指導のもとで安全に行うことが重要です。

僕としては、エネルギー源としてたんぱく質や脂質を含むファスティングや、腸内環境を改善する目的でボーンブロスを使用したファスティングがお勧めです。これらの方法は、安全性が高く、繰り返し行っても健康に有益です。

健康は瞬間の選択からではなく、日々の積み重ねから生まれます。
簡単で早くて楽なものに手を出しがちですが、体は極端には変わりません。

極端に変わる場合は、体に大きな負担を与えています。
少しずつ継続できるような健康法をやっていき、健康が長続きできるようにしていきましょう。

※この記事は、下記の動画を要約したものです。
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